今回の”What's New ”のコーナーでは、第10回大会を迎えた歴史街道丹後ウルトラマラソン(100km)と、丹波篠山のろあん松田さんを訪れた蕎麦マラニックを紹介します。


歴史街道丹後ウルトラマラソン

 歴史街道丹後ウルトラマラソンは、今から10年前に最初の大会が開催されましたその第1回と第2回大会に参加したのですが、以後は遠ざかっていました。今回久し振りに走って、時の流れを感じました。但しコースは殆ど変わりなく、タフな大会には違いありません

第1回大会は雨の中でした。参加者もまだ少なく、地元の人々も何をやっているんだという目で、ランナーを見ていました。
今はすっかり地元に根付いて、土地のボランティアが多数参加し、沿道では多くの人が応援してくれました。

コースは前半(45km)と後半(55km)に分かれます。
前半は、網野から西に進み、久美浜湾を一周して網野に戻ります。途中には七龍峠があり、往復路共にここを越えなければなりません。


穏やかな久美浜湾岸を走るランナー


途中のエイドで選手を応援するゲストの増田明美さん
美しい海岸線を横目に、喘ぎながら上る七龍峠網野の朝茂川漁港に戻ると、うどんが待っています。


レース後半は、南東進して標高差400mの碇高原を超え、再び海岸線に出て網野に戻るコースです。
56kmの弥栄庁舎と、73kmの碇高原には、着替えポイントがあります。
弥栄のエイドではアイシングもでき、また丹後名物のばら寿司が振る舞われます。
ここを過ぎると上りが始まり、碇高原まで続きます。


碇高原のエイドでは川柳を受付ています。昨年の入選作が貼り出されていました。「碇高原(いかりこうげん)、怒っているのはこっちだよ」


碇高原を下ると、残り約20kmです。ようやくゴールが近づいたという安堵感が出てきます。
アップダウンのある海岸線沿いの道を走りますが、もう景色を楽しむ余裕がありません。

制限時間の38分前に何とかゴール。
記録はワーストでしたが、これまでで一番嬉しいゴールでした。


篠山蕎麦マラニック

 丹波篠山の北の端、黒瀬川沿いに上って行くと、一番奥に「ろん松田」さんがあります。日本中の蕎麦好きから、関西の至宝と評されているお蕎麦屋さんです。
洗練された高いレベルのおそばに加え、いろいろと工夫されて供される野菜料理は素晴らしいものです。また日本酒、ヨーロッパビール、ワインも品揃えされています。
JR篠山口駅から12km程の距離で、途中には篠山城址や古い町並みなどがあり、マラニックとしても楽しめるコースです。

 駅東口をスタートして東に向かって走り始めます。
国道から少し外れた農道は、走りやすいランニングコースで、畑には丹波の黒大豆が植えられていました。
篠山川に架かる渡瀬橋は猪が目印で、この橋を超えるとまもなく篠山市街です。

篠山城址、大正ロマン館、歴史のある和菓子や牡丹鍋の料亭などが軒を並べます。


 篠山市街の北東にある城北交差点で、牡丹鍋、さば鮨と書かれた和食の店の横を、北にコースをとります。ここから山間部に入り、後4kmです。
すぐに大売(おおうるめ)神社を右に見て、鷲尾、知足の集落を過ぎると、一番奥が丸山(写真左)です。
その丸山の集落を通り抜けて、最後の人家が目的のろあん松田さんです。



 ろあん松田さんの料理メニュー、無花果のそば粉あんかけ(中央)、10数種類の野菜などが入っている温サラダ風(右)




鮎の一夜干し、鹿肉ロース、身欠き鰊、出し巻きなどが少しずつ盛られた籠
小鉢の中は素麺かぼちゃ、中央の緑色は四角豆

右側は爽やか酸味のビール、カンティヨン・グース(コルク栓が珍しい)



最初のお蕎麦は、水とそば粉だけで仕上げられた盛り蕎麦
蕎麦の香りと甘みを極限に追求された一品



絶品の蕎麦掻と手巻き蕎麦寿司の後は、荒挽き蕎麦です。田舎のおばあちゃんのお蕎麦をイメージしています。噛めば噛むほど、じわーと蕎麦の旨みが口の中に広がります。

荒引きは鴨汁でも頂けます。




ろあんさんの日本酒は下のような酒器で供されます。
この日のお酒は、山形正宗、東洋美人、松の司とそれぞれに主張がある3種類でした。

 仕上げのお蕎麦は、おろし蕎麦です。
 細くしなやかなで、透明感の中に星を散りばめたようなお蕎麦です。
 山芋か辛味大根のおろしでいただきます。

 
 デザートの甘味もすべて自家製です。
 蕎麦茶とよく合います


※お店は予約制です。昼は、11時30分と2時の二部制で、コースのみです。(各々3組)

マラニックの最後は篠山市内に戻り、王地山公園のささやま荘で入浴です。まけきらい稲荷に因んだ「まけきらいの湯」で汗を流し、一日を締めくくります。