2007年に第1回東京マラソンが開催され、今年で第10回大会を迎えました。日本医師ジョガーズ連盟は第1回大会から医療支援に参画し、私もボランティアとしてランニングドクターを務めてきました。今年幸いに一般応募で当選したので、一般ランナーとしてコースを走らせていただきました。今回の”What's New ”のコーナーではその模様をご紹介します。


東京マラソン2016


 10年前に日本で最初の大規模都市型市民マラソンとして、東京マラソンが登場しました。ボストンマラソンやニューヨークマラソンのような大会が日本にもできることを願っていた私たちは、東京マラソンの開催のニュースに喝采しました。
 第1回大会が大成功に終わり、その後東京マラソンは毎年進化を重ねました。今では参加ランナー36,500人、ボランティア1万人以上、昨年の沿道の観客は160万人でした。
 東京マラソンをきっかけに各地で新しい市民マラソンが誕生し、、大阪マラソン、神戸マラソンも始まりました。昨年は横浜マラソンと金沢マラソンの第1回大会が開かれています。

 コースは第1大会からずっと同じで、新宿都庁前からから東京ビッグサイト(国際展示場)までの42.195㎞です。
 日比谷公園から品川までと、銀座から浅草までは折り返しコースなので、先頭集団を見ることもできます。

 抽選倍率12倍以上という人気大会に当選した参加者は、大会前の3日の間に選手受付を済ませます。受付会場ではマラソンエキスポが開催されています。


 3年前にボストンマラソンでテロが起こってから、会場のセキュリティーは非常に厳しくなりました。スタート会場に入るには、手荷物検査を受けて金属探知機のゲートをくぐらなければなりません。
 ペットボトルや缶類も持ち込み禁止で、空港並みです。バッグにはチェック済みのシールを貼ってくれます。


 2月28日の大会当日はよく晴れ渡りました。
 都庁前をスタートして皇居前を抜けたら、品川までの折り返しコースです。途中に東京タワーと芝の増上寺を見ながら走ります。


 何と言っても東京マラソンのハイライトは、銀座です。第1回大会で銀座通りを走った時は、本当に感激しました。
 銀座から浅草までも折り返しコースです。浅草の雷門付近も応援の人たちが鈴なりで、大きな声援を送ってくれます。


 
今回の東京マラソンでは、完走サポートチームが登場しました。(写真上、中、右)
 関門を一つずつギリギリでクリアするペースで、選手を誘導してくれます。いい試みだと思いました。

 フィニッシュゲートではいつもながらの光景が見られます。
 名ランナーのフランク・ショーターの有名な言葉が、思い出されます。「マラソンに勝者はいない。42.195㎞を走り切った者すべてが勝者である」

 今回の参加賞Tシャツ、フィニッシャータオル、完走メダルはあまり特徴のないシンプルなデザインでした。



 今大会も日医ジョガーズの医師50名が医療支援ボランティアとして参加しました。昨年よりも10名増えていますが、この10名はスタートから10㎞地点までのランニングドクターでした。幸いに今大会では心肺停止症例は出ませんでした。