南アルプスの山は北アルプスと比べると、知名度は低く地味な感じがします。しかし魅力あふれる南アルプスは好みの山系で、7年ぶりに縦走することができました。前回とは逆に南から北へと縦走しました。今回の”What's
New ”のコーナーでは、その模様をご紹介します。
南アルプスの山旅、2016
南アルプスはアプローチが長く、山は深く大きくて標高が高いのが、その特徴です。頂上に立つにはいろいろな苦労が伴いますが、山としての魅力も一杯です。
魅力にはいろいろありますが、その一つに富士山を眺めながら歩く楽しみがあります。
標高3000Mクラスの山頂では昼頃になると雲が湧いてきて、富士山はその姿を隠すことが多くなります。写真下は塩見岳(3046M)の頂上です。
今回の山旅では、南アルプス南部の盟主と言われる聖岳から、北部の日本第2の標高を誇る北岳までを歩きました。
現在日本で3000Mを超える山は、数え方にもよりますが21座(山)あります。
南アルプスにはそのうち9座があり、その中には北岳(第2位、3193M)、間ノ岳(奥穂高と同じ標高で第3位、3190M)が含まれます。
コースは静岡県の聖沢登山口をスタートし、聖岳、赤石岳、荒川岳、塩見岳、間ノ岳、北岳と6座の3000M峰を超える長旅でした。
最初の山小屋、聖平小屋ではウェルカムウェルカムデザートのフルーツポンチが人気です。
晴れた日の尾根歩きは本当に爽快です。どこまでも続く尾根を見ながら、明日はあの峰を登るんだなと考えるとワクワクしてきます。
でも残念ながら大概は午後になるとガスがかかってきます。
赤石岳(3120M)の頂上に着いたのは午後2時でしたので、周りは真っ白で何も見えません。塩見岳(写真中央の高い山)から北に延びる尾根は歩く人が少ないのですが、美しいので私の好きな尾根道の一つです。
朝もやの農鳥岳(3051M)を右に見て上がっていくと、間ノ岳です。
間ノ岳から北に進むと、目の前に北岳の威容が姿を現します。北岳は横長な山容ですので、見る方向で山のイメージが大きく変わってきます。
下に小さく北岳山荘が見えます。
縦走コースには所々にお花畑がありましたが、お盆の頃は時期的に花のピークは過ぎていました。
ナナカマドの実が色づき始めていましたので、秋の訪れです。
この山行きでは麓近くの小屋まで入れて、5つの山小屋でお世話になりました。いつも夜明け前に出発するので、朝食代わりにお弁当をお願いしています。
写真は三伏峠小屋のお弁当で、これを山の上で食べると、最高です。
中央は白根尾池小屋の夕食ですが、急須と湯呑に入っているのは地元甲州の赤ワインです。
南アルプスでも最近は、ソフトクリームを置いている小屋が出てきました。
TJAR(Trans Japan Alps Race)をご存じですか?
たまたま日程がTJAR選手の南アルプス通過の頃と重なり、途中で何人かの選手とすれ違いました。
TJARとは日本海側の富山県魚津市から、北アルプス(剱岳、薬師岳、槍ヶ岳)、中央アルプス(木曽駒ヶ岳、空木岳)、南アルプス(仙丈ヶ岳、塩見岳、赤石岳、聖岳))を超え、太平洋側の静岡までの山岳レースです。
総距離415㎞を8日以内で踏破するレースですが、すごいのは一切サポートがないことです。