日本最大級の女子マラソンというよりも、完走するとイケメンのタキシード隊からティファニーのペンダントが貰える大会として有名です。名古屋ウイメンズマラソンです。晴天に恵まれた今年も、20,000人の女性ランナーがゴールを目指しました。
 新しくなった東京マラソンの模様も引き続き掲載中です。


名古屋ウイメンズマラソン2017

  名古屋ウイメンズマラソンはマラソンフェスティバル ナゴヤ・愛知の種目の一つで、女性だけの大会です。
 但し例外があり、ドクターランナーと視覚障害ランナーの伴走者は、男性でもコースを走れます。
 完走賞のティファニーのペンダントは参加費の倍以上の高価なもので、何とか7時間以内にゴールするお手伝いが私たちの使命です。



 今回も70名を超える日医ジョガーズ会員が、ドクターランナーとして参加しました。但し私たち男性には完走してもペンダントはありません。


 私に指定されたスタート位置は最後尾で、スタートラインを超えるのに21分かかりました。
 5㎞辺りで反対車線には、折り返して来た先頭集団や高速ランナーと出会います。

 また自分が折り返して来た時には、反対車線を1時間遅れでスタートしたハーフの男子選手が走って来ました。


 コース中間点でハーフのフィニッシュになる白石公園周辺は、とくに賑やかです。
 広いコース上をランナーの色とりどりのウエアが咲き乱れます。ボランティアのウエアも濃いピンクで、道路のコーンもピンクです。
 名古屋城前は絶好の撮影ポイントです。


  今年も沿道からたくさんの声援を戴きました


 名古屋ウイメンズマラソンは、名古屋シティマラソン(ハーフマラソン、クォーターマラソン、男性、女性)と同時に開催されます。両方合わせてマラソンフェスティバル ナゴヤ・愛知です。

 今大会では名古屋ウイメンズマラソンで2名、名古屋シティマラソンのハーフで1名の心肺停止が出ました。
 幸いにして全員救命されたそうです。
 実は私も昨年のこの大会で、心肺停止のランナーに遭遇しました。
 走路員呼ばれて駆けつけた時には、既に呼吸は再開していました。




東京マラソン2017

 東京マラソンのコースは、新宿都庁前から東京ビッグサイトと呼ばれる国際展示場までで、過去10年間ずっと同じコースでした。
 これまでのゴール会場は都心から離れた東京臨界副都心の埋め立て地で、大会のフィニッシュの盛り上がりの欠ける要因でした。
 またランナーからは、レース後の帰りの混雑と交通の不便さがずっと指摘されていました。
 今回からフィニッシュが東京駅前に変更され、これでようやく世界の一流マラソンの仲間入りをしたと評価されています。

 

 スタート会場はこれまで通りで、新宿の都庁前です。
 ゴール会場は変更されましたが、途中のコースは基本的には好評だったこれまでとよく似ています。

 大歓声が湧き上がる銀座通りや、外国人にも喜ばれる浅草はそのままです。

 不評だった終盤の副都心へと続く部分は、声援も少なく寂しい地区でした。
 またお台場に渡る大きな橋は、疲れた選手には大きな負担になっていました。
 この部分が無くなったことは、選手には朗報です。



 東京マラソンはフルマラソンと10kmの2部門があり、10kmのフィニッシュは日比谷公園でしたが、今年から日本橋になりました。
 日医ジョガーズの私のグループは、ここからフィニッシュまでを担当しました。



 自分の携帯電話の他に、救護本部から渡されたiPhoneを持って走りました。
 このiPhoneで本部では私の位置を常に把握し、そばで心肺停止などが起こるとすぐに連絡が入ります。
 予備電池付きで結構嵩張り重くなります。


 浅草は大声援の沸く人気スポットで、とくに外国人ランナーからの評判が高いそうです。
 これまでは雷門前は片側車線のみがコースで、写真を撮るため立ち止まる選手が多くて少し危険でした。
 今年は両側車線が解放されて、選手はゆっくり浅草を満喫しているようでした。

 浅草から戻り,蔵前で今年は左折します。
 隅田川を見ながら、両国橋を渡ります。


 両国から深川へのコースは新しく取り入れられた部分で、自分でも楽しみでした。
 東京の下町情緒が色強く残る地域で、応援も想像以上に盛んでした。

 
江戸東京博物館の裏には両国国技館があります。横綱交番は横綱町にあるから名付けられたようです。

 富岡八幡宮でコースは折り返しますが、境内では神輿が出て選手を応援してくれていました。

 再び隅田川を渡り、蔵前、浅草橋、水天宮前、茅場町から日本橋に戻ります。
 そしていよいよここから銀座通りを走ります。これまでは東京マラソンの最大のヤマ場でした。ところが今年は少し様子が違いました。例年ほどの熱気が感じられないのです。

 理由はこうでした。
 これまで銀座はスタートからすると、22km地点と32km地点に当たり、両地点通過する選手がすれ違う場所でした。
 つまり応援する側にはとっては、速い選手も遅い選手も同時に応援できる場所だったのです。

 ところが今年は30㎞地点となり、遅い選手がここに来る時には、速い選手はゴールしています。そしてフィニッシュはここから近い東京駅前です。
 私に指示されたキロ8分の速度では、銀座に着くのがスタート4時間後です。この時間には応援の中心は東京駅前に移っていました。

  銀座4丁目を右折し東海道新幹線の下をくぐり抜けると、日比谷の交差点に差し掛かります。
 ここから品川まで行き、戻って来るとゴール間近です。

 
既に30㎞以上走ったランナーには厳しい品川までの往復です。TVスタッフに囲まれたタレントも、足を引きずって歩いていました。

 


 品川で折り返し、芝の増上寺辺りに来たら、反対車線を最後尾パトカーと収容バスが走っていました。
 最後の1㎞は丸の内のビル街を行幸通りまで走りますが、ここは盛り上がりました。
 狭い石畳のコースの両側には、レース開始後5時間近く経っているにもかかわらず、応援の人々が溢れて凄い歓声です。
 行幸通りを左折すると、すぐに皇居をバックにしたフィニッシュゲートでした。


 


今大会では37㎞地点で、5年ぶりに心肺停止のランナーが出ました。
 国際マラソンだけに海外からの参加者も多いのですが、そのランナーは香港からの参加者でした。
 幸いなことに救護所のすぐ向い側だったので、救護所の医師が駆けつけてAEDを使用して蘇生したそうです。