新型コロナウイルス感染のため中止されていた大阪マラソンが、ようやく開催されました。昨年はエリートランナーだけの第10回大会が開かれましたが、今年は市民ランナーも参加しての大会です。日医ジョガーズが、今回もランニングドクターを務めました。
 今回の
"What's New"で大阪マラソンをご紹介できることは、本当に嬉しいです。


大阪マラソン2023

 2019年に開催された第9回大阪マラソンは、「新しいコース、新しい大阪マラソン」がキャッチフレーズでした。新しいコースは評判も上々でしたが、翌年から新型コロナウイルスが流行り始めて開催できない状態が続きました。今年2月26日、待望の大阪マラソンにランニングドクターとして参加することができたので、その模様をお伝えします。

 新型コロナ禍がまだ落ち着いていない中での大会ですので、いろいろ制約がありました。

 ・ランナーは3回以上のワクチン接種終了
 ・ワクチン接種ができない場合は、直前にPCRか抗原検査して結果を提出
 ・体調管理アプリや体調管理シートの提出
 ・スタート会場での検温
 ・走行中以外はマスク着用
 ・給食は個包装となり数量が減るので、自分でも用意

 スタート会場に入る前にはまず検温のゲートがありました。


スタートブロックの謎
 選手は11のブロックに分かれてスタートするのは以前と同じですが、今回は一斉スタートではなくウェーブスタートになりました。
 各ブロックに割り当てられた人数を見て、それがバラバラでしかも端数のあることに気付きました。
 例えばAブロックには1775人、Bブロックには3826人、Cブロックには3673人です。
 なぜこのような数字になったのでしょうか。

A それは密を避けるためで、各ブロックの面積を人数で割ると 0.49 人/㎡となります。つまり1㎡に2人以下です。

 今大会でも日医ジョガーズの会員45名が、医師のボランティアとして参加しました。
 また救急救命士や看護師も参加し、メディカルランナーと呼ばれます。


 メディカルランナーは、救護に必要な物が入った補給品と呼ばれる袋を持って走ります。
手袋、怪我の手当て用のガーゼや絆創膏、低体温用のアルミシート、ブドウ糖、フェイスシールド(人工呼吸用)などです。
今回始めて、アイガード(防御メガネ)も追加されました。

スタート会場では既に早咲きの桜が咲いていました。
大阪城公園は広いので、スタートブロックまでの移動に30分位掛かることもあります。



 どんよりとした空の下、冷たい風が時々吹く中でのスタートでした。
 スタートの府庁前を北に進み、その後右折し片町をまた北上してから、淀屋橋の大阪市役所に向かいます。
 そこから待望の御堂筋を、ランナーだけが独占して駆け抜けます。



 大阪ドームが見えてくると、自分のクリニックがある大阪西区に入って来ます。知り合いが応援に来てくれるので、楽しみです。

 難波から千日前辺りも応援が賑やかです。

 その後で下寺町を天王寺公園に向かっていくと、あべのハルカスが見えてきます。


 千日前通りに戻り、下味原交差点を右折し、次に四天王寺に向かいます。これが最後の観光ツアー訪問場所です。
 この後は冷たい北風にいじめられながら、今里通りをひたすら北上してゴールの大阪城公園に向かいます


 大阪城公園横の大阪ビジネスパークの高層建築物が見えてきたら、長かったレースもそろそろ終わりです。


 ゴール会場では、完走者が掛けてもらったバスタオルを持って写真撮るコーナーがありました。

今回の参加記念Tシャツはオーソドックスなものでした。

またバスタオルではなく防寒用の肩掛けのようなものをいただきました。デザインはコシノ ジュンコさんでした。
 今年の大会では、34㎞地点で男性ランナーが心肺停止で倒れました。
 幸いに近くにいたメディカルランナー救急救命士がすぐに対応し、またAED隊も駆け付けました。
 AEDを一度使用して心拍が再開したところで、私がその現場にやって来ました。
 既に意識も戻りかけているようで、消防の救急隊も来ていましたので、何もすることはありませんでした。

  救護対応件数

救急対応

件数

総救急搬送件数

14

総救護所利用件数

625

AED使用件数

1

総救護件数

664





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