今回の”What's New ”のコーナーでは、人気沸騰の花の長野マラソン、小児癌チャリティー・ソウル市民マラソンの話題をお送りします。
また最近発表されたカフェインの筋肉痛軽減効果の論文も、ご紹介します。


花の長野マラソン

いろいろな魅力一杯で人気の高い大会ですが、今回は申し込み開始後5時間で8000人の定員に達してしまったという加熱ぶりでした。わずかな時間の差で参加できず、涙を呑んだランナーも多かったと聞いています。今年はコースが一部変更され、選手にとってはこれまでより走りやすくなっています。

タートゲートでは特別招待選手の高橋尚子さんが選手を激励し、その後で最後尾からレースに参加してくれました。

下は善光寺前の坂を駆け下りるランナー達


千曲川沿いのコースは桃の花と菜の花が咲き乱れ、素晴らしい眺めです。



小児癌チャリティー・ソウル市民マラソン

 まだランニングを楽しむ人は日本ほど多くありませんが、年毎に賑やかになるソウル市民マラソンです。3kmからフルマラソンまで幅広い種目があり、今年は参加者が3000人を超えました。韓国医師ランニングクラブと日本医師ジョガーズとの交流行事のひとつです。

 癌の子供たちのためのチャリティーマラソンでもあります。今回も多くの募金が寄せられ、代表者に開会式で送呈されました。また自閉症や視力その他の障害者も、ボランティアに付き添われて多く参加します。


前日には韓国の薬膳料理を賞味しました。元お坊さんがやっているお店で、いろいろな山菜もたくさん出てマッコリ(どぶろく)が進みました。

開会式では日医ジョガーズ小嵐代表(右端)が紹介されました。
コースは漢江沿いのサイクリングロードが使われ、途中からは新しい川沿いのコースを走ります。




日医ジョガーズのHPはこちらです。


カフェインに運動時の筋肉痛を和らげる効果がある?

 米国イリノイ大学の研究グループが、カフェインが運動時の筋肉痛を軽減する効果を持つとの研究結果を発表しました。研究結果は、International Journal of Sport Nutrition and Exercise Metabolism という雑誌に掲載されました。

 若い男性25人にカフェインかプラセボ(偽薬)の錠剤を飲ませ、1時間後に自転車エルゴメーターを強くこぐ運動を30分続けさせたのです。実験は1週間の間をおいて2回行われ、本人には知らせずに1回はカフェイン、もう1回はプラセボが使われました。その結果、カフェインを服用した時のほうが大腿部の筋肉痛が少なく、カフェインに筋肉痛の軽減効果が認められました。またこの効果は、普段カフェイン飲料をよく飲んでいる人でも、あまり飲まない人でも同じようにあったとのことです。

 この研究では体重1kg当り5mgのカフェインが投与されました。通常のコーヒー1杯に含まれるカフェイン量は約60mgから100mgですので、体重60kgなら3杯以上の量になります。コーラ類もカフェインが含まれていますが、その含有量はコーヒーの半分以下です。

実験方法などにいろいろ問題もありますが、もし本当ならレース前にコーヒーをよく飲む筆者には嬉しいことです。